12月6日にニューヨークのロックフェラーセンターで開催されたクリスティーズのマグニフィセント・ジュエル・オークションに出品される予定であった、13.15カラットものファンシー・ビビッド・ピンク・ダイヤモンドが11月24日に理由を公表されることなく取り下げられました。
このファンシー・ビビッド・ピンクで13.15ctという類の無いビッグサイズでありながらもVVS1の透明度を誇る希少なピンクダイヤモンドの推定落札額は33億円~46億円と見積もられていました。オークションでは商品の破損や出品者の意向などにより出品が取り下げられることもありますが、理由が開示されないケースは稀です。
その後、この商品の行方が気になっていたところ、Court Watchと呼ばれるSubstackが報じた訴訟の内容や、Rapaportの記事によると、今回出品されたピンクダイヤモンドはドーハ在住の富裕層の所有で、なんと盗まれたものであったことが報道されました。
ドーハから持ち出されたこのピンクダイヤモンドを含む合計で120億円相当ものジュエリーは米国に住む霊能者の手に渡り、この霊能者が盗品であることを知りながら商品を宝石商に売却したことで起訴されました。
サザビーズは商品の出所についてはしっかりと確認を行うことから、売り手は所有権を証明する書類を持っていたと予想されます。当店でも取引の相手は慎重に選定をさせていただいていますが、希少性の高いピンダイヤモンドを購入する際には、身元がはっきりとしたセラーから購入されることをおすすめいたします。
Image: The 13.15-carat pink diamond. (Christie’s)